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高知は台風銀座。子供の時は、『台風=学校休校』なので、台風はちょっとワクワクしてました。

でも、農家になると身に沁みます。『台風』は嫌ですね。例えると、「赤点取るとクビにされるテストを一夜漬けで受ける」ような感じですね。

自分でできることは数日だけ、『前からあれやっとけばよかったな』という反省と『でもそこまで大変じゃないんじゃないかな』と楽観が交互にやってきます。

さて、8/8-8/9にかけて台風が高知に接近することが分かりました。1度目の収穫が終わってすぐ、8/6から急いで台風対策。といっても短時間でビニール全てを外すことはできないし、もし外したとしてもまた取りつける時間もありません。

かといって、飛ばないように固定しすぎるとブドウの木自体が折れる可能性があるので、ビニールに1本の紐だけ通して、風で外れたとしてもその紐に引っかかって近所に迷惑をかけないようにすること以外できません。

3日間かけて、ビニールすべてに紐をとりつけただけ。あとは鳥対策のカイトを外した。それだけしかできなかった。

一番怖いのはぶどうの木が折れる、ぶどうの棚が壊れること。この畑を一から作り直すお金なんてありません。

二番目は今年のぶどうがほとんど落下すること。これも今年はワインも作れず、無収入です。

三番目はビニールが飛ばされて、近所にご迷惑おかけし、且つまたビニールを買いなおして貼りなおさないといけないこと。

何一ついいことなんてないです。

ちなみに数年前の台風で、畑の一部の棚が壊れかけたそうで、正直そこはワイヤーがゆるゆる。すごい心配です。

8/8の夜22時 家を出て、畑に向かいました。畑に泊まるつもりです。家を出ると、既に強風が吹き荒れていて、車もなかなかうまく進みません。「すこし遅かったかな」と焦りながら進みました。

23時前、畑到着。釣りで使うヘッドライトを使って、合羽を着て畑を見て回りました。暗くてそこまで詳しく確認できませんが、とりあえず壊れているような形跡はなし。9反の圃場を歩いて回りましたが、異常は感じられず。

畑の中にある小屋でとりあえず休憩。今日はうちのニワトリさんたちもニワトリ小屋ではなく、こちらに移動。グワーッ、グワーッ言うてます。うん、うん、怖いね。でも大丈夫だからね。

風は強く、雨も降っているものの、異常なほど強いわけではなかった。というか、このぶどう棚って本当に丈夫なんだなと感心。通常、数十トンのぶどうの木や実が載っているし、ワイヤーが張り巡らされているから、風の力が揺れで逃げるようにできているように見えます。心配されたゆるゆるワイヤーもどういう原理か分かりませんが無事です。

強風であおられる棚。でも重いのでそこまで揺れませんね。

その夜は台風の轟音とともに小屋の簡易ベッドで就寝。といっても心配と騒音でなかなか寝れずでした。こんなに何かに祈りながら寝たのは初めての経験。また「きっと大丈夫だ」と自分に何度も言いきかせて寝ようとしたのも中々できない体験でした。

ただ4時ごろには音も静かになり、ピークは過ぎたようなので安心して少しだけ眠ることができました。

結果、台風は九州から中国地方を通過。高知はかすめていった程度でした。

被害は1か所だけ屋根が外れていましたが、ビニールも一部のはがれていましたが、すぐ直せる程度で被害は済みました。

外れた屋根

ホッとしたので、次の日は休み。あとは台風の一部の修理やカイトの再設置を行って、さあ収穫の続きだ!

と、思ったら、「へ?また雨降るの?しかも1週間降るの?収穫できないじゃん。。。」

<続く>

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